田舎の良さと、これからのリアルを考える
こんにちは、ロックです!
今日は「老後の住まい」について、考えてみたいと思います。
若い頃は、自然の中でのんびり暮らす田舎暮らしに憧れることもあると思います。実際に移住して、ゆったりした時間を楽しんでいる方も多いですよね。
でも、年齢を重ねたとき、本当にその場所が自分にとって安心して暮らせる環境かどうか――
そんな視点でもう一度、住まいのことを見直してみる必要が出てくるかもしれません。
田舎暮らしの魅力と、見えてくる課題
若い頃には理想的な場所でも…
自然が豊かで、人が温かく、物価も比較的安い――
田舎での暮らしには、たくさんの魅力があります。私自身も、田舎で育ちましたので、田舎の良さは理解をしているつもりです。
ただ、老後を迎えたときには、少し違った視点が必要になるんです。
年を取ると、必要になるものが変わる
たとえば、体の調子が悪くなったときに病院がすぐ近くにあるか。
介護が必要になったときに、サポートしてくれる人やサービスが身近にあるか。
こうした「安心して暮らし続けるための支え」が、田舎では不足していることが少なくありません。
国が広げている「地域包括ケアシステム」って?
高齢者が暮らしやすい地域をつくる取り組み
最近は、国も高齢化に対応するために、地域全体で高齢者を支える仕組みを作ろうとしています。
それが「地域包括ケアシステム」と呼ばれる取り組みです。
これは、医療や介護、暮らしのサポートや住まいなどを一つの地域の中でまかなえるようにして、
できるだけ住み慣れた場所で暮らし続けられるようにするという考え方です。
田舎でも広がりつつあるけれど…
こうした仕組みは、全国で少しずつ広がってきていますが、どこでも十分に整っているわけではありません。
特に人口の少ない地域では、サービスを提供する人手が足りなかったり、施設がなかったりすることもあります。
その背景には、単純に成り手がいないことや、その地域でサービスを展開しても商売として成り立たないことなどが挙げられます。
「どうして誘致しないの?」という地元の声
住民の不満はもっともです
私が働いている地域包括支援センターにも、こういった声が寄せられます。
「なぜ行政は、地域に介護の事業所を誘致したりしないんだ?」
長くその地域で暮らしてきた方にとって、今の暮らしを守っていきたいという思いは強いものです。
それなのに、十分なサポート体制が整わないことに、もどかしさや不安を感じている方も多いのです。
でも実は「選んでいる」のは私たち自身?
とはいえ、こうした仕組みの中では、住む場所をどこにするかも、自分自身の選択のひとつとされています。
たとえば、医療や介護のサポートが少ない地域での生活を続けるというのも、ある意味「自分で選んだ結果」とされてしまうのです。
もちろん、昔からその土地に住んできた人にとって、引っ越しは簡単な話ではありません。
でも、どんな場所で暮らすか、その結果として受けられるサービスの差が出てしまうことも現実です。
新しい環境への「住み替え」も視野に入れる
住み続けることも選択。でも、それだけじゃない
今の地域で暮らし続けたい、という気持ちは大切ですし、それも立派な選択です。
ただ、もしその場所で思うような支援が受けられないと感じるのであれば、
新しい場所へ移るという選択肢も、現実的に考える必要があるかもしれません。
そのとき、必要になるのは…
そうなったときに大切になるのが「お金」です。
住み替えにかかる費用や、新しい住まいでの生活費、サービスを受けるための準備――
豊かな老後を過ごすためには、やはりある程度の経済的な備えが必要だと、私は日々感じています。
おわりに|「今」だからこそ、住まいを考える時間を
老後の住まいについて考えることは、ちょっと先のことのように思えるかもしれません。
でも、「どこで、どんな暮らしをしたいのか?」を早めに考えておくことは、とても大切です。
地域の制度やサービスの情報を知り、自分に合った暮らし方を見つけていくこと。
そして、その選択を実現できるよう、少しずつ準備をしていくこと。
そうすることで、自分らしい老後に近づいていけるのではないかと私は思っています。
この記事が、みなさんのこれからを考えるきっかけになれば嬉しいです。
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